組織で仕事を続ける限り、たとえ在宅勤務が多くなろうとも、会議がゼロになることはないと思います。主催者である場合は勿論、参加者であっても効率よく会議を進め、会議の後処理も速やかに処理して、常に頭をクリアに保ちたいものです。
ここでは、会議の準備から会議の運営、フォローアップのタスク管理に利用できる Obsidian のテンプレートを紹介します。
会議ノート作成
- 会議の開始日時(
YYYY-MM-DD HHmm.md
)をファイル名としたノートを作成します。 - Obsidian - Templater|Templater を利用して、ファイル名から日付や時間を取得します。
- 項目を分かりやすくするため、 front matter ではなく、inline で記述しています。
- Obsidian - Admonition で開閉可能にしました
- ここでは、引用として記載していますが、もちろん箇条書きでも構いません。
# Title:: <% tp.file.cursor(1) %>Meeting
> [!summary]+ Date/Time
> MtgDate:: <% tp.date.now("YYYY-MM-DD",0,tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %>
> MtgWDay:: <% tp.date.now("(ddd)",0,tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %>
> MtgTime:: <% tp.date.now("HH:mm-",0,tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %><% tp.date.now("HH:mm","P0DT2H",tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %>
> [!info]-
> Type:: #meeting/client
> Client:: [[<% tp.file.cursor(2) %>]]
> Attendees::
> Internal:: [[@<% tp.file.cursor(3) %>]] , [[My Name|@me]]
> eMail:: <% tp.file.cursor(4) %>
項目説明
- Title (タイトル)
- zettelkasten 方式でファイル名では内容が不明なので、 Obsidian - Dataview で内容を把握できるようなタイトルを全ノートで設定します。
- Date/Time
- MtgDate (日付)
- ファイル名から日付を取得します。
- MtgWDay (曜日)
- ファイル名の日付から曜日を取得します。
- 必要ないかもしれませんが、 Obsidian - Dataview で表示することもあるかもしれません。
- MtgTime (時間)
- ファイル名から開始時間を取得します。
"P0DT1H"
で会議時間を指定して終了時間を計算します。- 時を
H
、分をM
で指定します(1時間半なら"P0DT1H30M"
)
- 時を
- MtgDate (日付)
- Info
- Type (種別)
- 会議の種類を入れています。自分は
#meeting/client
、#meeting/internal
を利用しています。 #meeting/
のみにしておくと選びやすいです。
- 会議の種類を入れています。自分は
- Client (相手先)
- 自分は営業関係の仕事なので、外部のクライアントとの会議が多いのですが、社内であっても相手先部門を登録しておくと、その部門で検索がしやすいです。
- Attendees (出席者)
- 社内外問わず、各人のノートを作っておき、会議でもこの形式で登録しておきます。
- Obsidian の Backlink で会議一覧が簡単に把握できます。
- 特に営業であれば顧客管理は重要です。雑談で得た情報なども登録します。
- 重要なメールも、 zettelkasten 方式で Hook のリンク付きでノートを作ります。
[[MyName|@Me]]
は自分のノートに修正してください。
- 出席者のデフォルトとして自分を入れています。
- 自分のノートにある時点で、必ず出席していると思いますが、自分が出席していない会議のノートも保管しておくのであれば有用です。
- 社内外問わず、各人のノートを作っておき、会議でもこの形式で登録しておきます。
- eMail (出席案内メール)
- 会議の目的や出席者などをすぐに確認できるようにメールへのリンクを記載します。
- Type (種別)
会議関連タスク
- 同じノートで会議準備のタスク管理も行います。
- zettelkasten 方式で考えると、タスク単体で別のノートを作成した方がいいのかもしれませんが、進め方や参考資料の記入など、会議準備は会議ファイルで管理した方が扱いやすいと思います。
- 会議により発生したタスクについて、別ファイルで管理する場合は、 #会議関連タスク で管理しますが、簡単なフォローアップであれば、Task や DueDate を修正して管理すると 1ファイルでまとめて分かり易いと思います。
> [!todo]+
> Task:: Prepare Meeting
> Status:: #todo/prepare
> DueDate:: <% tp.date.now("YYYY-MM-DD",-1,tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %>
> PlanDate::
> Worked::
> Completed::
項目説明
- DueDate (期限日)
- 前日にしています。会議の種類によっては、もっと早めに期限設定をした方がいいかもしれません。
- PlanDate (予定日)
- DueDate だけでも構わないのですが、休祝日などで前日では間に合わない時に予定日を登録しておいて日誌に表示できます。DueDate を更新しても構いません。
- Worked (実行日)
- 通常の会議であれば準備は1日で終わるかもしれませんが、大事な会議で数日を費やした場合に、かけた日数を把握することができます。
- Completed (完了日)
- こちらでタスクの完了を管理しています。ステータスを利用することも可能なのですが、実績把握のためにも完了日の方を使った方がモレがないと思います。
- Status (状態)
- タスクは GTD 準拠としていますが、これは会議準備用のステータスを準備しています。
#task/scheduled
を使うのもいいと思います。 - 完了後は、
> [!todo]- Prep
と折り畳んでおきデフォルトでは見えなくしてもいいと思います。
- タスクは GTD 準拠としていますが、これは会議準備用のステータスを準備しています。
会議資料
- Hook を利用して、以下にリンクを記載しておくとリンクからメールやファイルを開くことができるので便利です。
## ファイル
-
> [!tip]- Demo Files
> ![[Demo Files]]
項目説明
- ファイル
- 会議で使用するファイルを登録しておきます。
- よく使うファイルをノートにまとめておくと便利です。
- 自分はシステムのデモをやるので、その参考資料などをまとめており、各ファイルがすぐに開けるようにしてあります。
議事録
- 以下は参考です。お好みで修正してください。
- 議事録を見せながら会議を進めていくのも有効な方法なので、その場合は他の項目を畳んでおく(Fold)か、別ファイルにしておいてもいいかもしれません。
- 自分は別の Markdown エディタ( iA Writer ) を使ったりします。
## 議事録
### 目的
- <% tp.file.cursor(5) %>
### 予定
- [ ] <% tp.file.cursor(6) %>
### 議事
- <% tp.file.cursor(7) %>
### 質疑
- <% tp.file.cursor(8) %>
項目説明
- 議事録
- 出席者全員が承認するまで「議事録」ではないと言われることもあるので、面倒を避けるために「議事メモ」としておいた方が無難かもしれません。
- 目的
- 会議が迷走しないよう、開催案内のメールから会議の目的やゴールなどを転記しておきます。
- 会議中に議論が迷走したときに見せて意識合わせをするのにも役立ちます。
- 会議が迷走しないよう、開催案内のメールから会議の目的やゴールなどを転記しておきます。
- 予定
- アジェンダを転記しておき、進捗を確認します。
- 議事
- 可能であれば、事前に流れを予想しておくと、当日の記録は簡単になります。
- 質疑
- この部分がメインになると思います。
タスク管理
関連タスクの作成
- 主に質疑からフォローのためのタスクが発生すると思います。該当部分を切り出すかコピーして、 Obsidian - Note Refactor|Note Refactor でタスク管理のノートを作成します。
- 作成された新しいノートには、元のノートへのリンクを Parent として記録しておきます。
以下を、 Obsidian - Note Refactor|Note Refactor の
Refactored Note Template
に設定し、会議ノートへのリンクを入れておきます。
> Parent:: {{title}}
> Status:: #todo/inbox
{{new_note_content}}
項目説明
- Parent (親ノート)
- タスクの派生元のノートへのリンク
- Status (状態)
- inbox にしておきます。各ノートごとに内容を確認しながら、プロジェクトや期限日などを設定します。
関連タスクの表示
- この会議ノートへのリンクを持つタスクを Obsidian - Dataview で表示します。
## 関連タスク
```dataview
table Completed, Status, Title, DueDate from #todo and !"templates" and <% tp.file.title %>
where file.name != this.file.name
```
この方法で作成する場合、関連タスク取得の Obsidian - Dataview|Dataview の条件を以下のように変更して対象を絞ることも可能ですが、別な形でリンクした場合は検索されないので要注意です。
where file.name != this.file.name and Parent = <% tp.file.title %>
会議テンプレート全文
# Title:: <% tp.file.cursor(1) %>Meeting
> [!summary]+ Date/Time
> MtgDate:: <% tp.date.now("YYYY-MM-DD",0,tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %>
> MtgWDay:: <% tp.date.now("(ddd)",0,tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %>
> MtgTime:: <% tp.date.now("HH:mm-",0,tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %><% tp.date.now("HH:mm","P0DT2H",tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %>
> [!info]-
> Type:: #meeting/client
> Client:: [[<% tp.file.cursor(2) %>]]
> Attendees::
> Internal:: [[@<% tp.file.cursor(3) %>]] , [[My Name|@me]]
> eMail:: <% tp.file.cursor(4) %>
> [!todo]- Prep
> Status:: #todo/prepare
> DueDate:: <% tp.date.now("YYYY-MM-DD",-1,tp.file.title,"YYYY-MM-DD HHmm") %>
> PlanDate::
> Worked::
> Completed::
## ファイル
> [!tip]- Demo Files
> ![[Demo Files]]
## 議事録
### 目的
<% tp.file.cursor(5) %>
### 予定
- [ ] <% tp.file.cursor(6) %>
### 議事
- <% tp.file.cursor(7) %>
### 質疑
- <% tp.file.cursor(8) %>
## Related Task
```dataview
table Completed, Status, Title, DueDate from #todo and !"templates" and [[<% tp.file.title %>]]
where file.name != this.file.name
```
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